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【全社】2018年 社長年頭あいさつ 『自らの手で安全で働き易い職場を作ろう』
2018/01/04
2018年 社長年頭あいさつ
自らの手で安全で働き易い職場を作ろう
1.はじめに
2.みなさん
4.災害ゼロへの挑戦
社員ならびにご家族の皆様、年頭にあたりご挨拶申し上げます。
「社員の安全確保と健康維持は、社員とその家族の生活の根幹であるとともに、会社事業の基盤であり、当社が目指すべき最優先課題である。」と当社安全衛生活動方針の基本理念に高らかに宣言しています。
社員が作業で被災したり、健康を損ない、そのご家族までが悲しみを負うというような事は絶対にあってはなりません。「社員とその家族のために」ということを経営の最優先課題に据えて経営しているのは正にこの考え方にあります。
一昨年の災害件数は1件、昨年の災害件数は2件という結果でした。もう一歩のところまで来ていますので、何としても克服したいと思います。
特徴は、「まさか」という点にあります。大丈夫だと思っていた設備や足元にも思っていなかった落とし穴があるという教訓です。そして、世間の人が驚く巨大設備、高熱物の取扱を行っている当社では、主作業であろうと付帯作業であろうと、一つ間違えば重篤な結果をもたらすという警告であります。
こうした「まさか災害」を防ぐには、働く者自身が根掘り葉掘りで災害の芽を摘んでいくしかありません。そのためにはチ-ムワ-クの良い小集団活動が不可欠です。
私はことあるごとに、大分2BFの話をしてきました。ISCも銑滓分離排滓も大分2BFで開発されました。それも現場自身の現場を見た目からの現場のアイディアからです。
現場は現物を良く知っています。そこに開発のヒントがあります。自分たちでやってみようと決めたことに対するすさまじいまでのエネルギ-を私は体感させてもらいました。技術開発も安全な職場づくりも同じことです。
現場の実情や問題点を共有して、共に知恵を出し合い、役割を分担してやることを決め、実行して、結果をまた皆で検討して次の策を決める。このPDCAがエネルギ-を産むのです。ポイントは小集団活動とチ-ムワ-クにあります。
会社は、おかげ様で100億の売り上げに到達し、十分ではないものの、それなりの業績をあげることができました。私は、この業績を毀損のあった資本の充填に充てるのではなく、社員に還元し、さらなる意欲を湧き立たせることが会社発展につながると確信しています。
社員の皆さんが働いている現場を「三現主義」で良く見て、得られる事実を具体的に安全施策や人事・労働施策として立案、現実化して、安全で活き活きとした職場・会社作りに生かさねばならないと思っています。
管理者の皆さん、本社スタッフの皆さん、現場に足を運んでください。現場を見てください。現場の声を聞いてください。すべてはそこから始まります。現場の作業労働によって業をなしている当社にあって、このことなくして会社はあり得ません。「巡視」から「対話」に切り替えて下さい。「前後工程」「直協」「二次協」の視点を付加して下さい。
みなさん
安全で、働き易い、胸を張って誇れる、魅力に満ちた、自慢できる現場・職場を我々の手で、自ら造ろうではありませんか。先輩たちがそうしたように。
こうした思いから、今年の会社スロ-ガンと会社方針を以下のように決定いたしました。
会社スローガン
「三現主義と小集団活動で 安全で働き易い職場づくり」
会社方針
■災害ゼロへの挑戦
鉄には鉄の鉄則があります。耐え難い犠牲からの教訓として、また、被災者との約束事、誓い事としての「基本ル-ル」と「遵守事項」があります。これを自分が守るだけでなく、仲間にも守らせるという本物の仲間愛が要ると思いますが、現場はそういうレベルに近づいてきていると思います。引き続き、ル-ル厳守でやっていきましょう。
そして、更に、活発なIJK活動と同じように、チ-ムワ-クの良い安全小集団活動にも展開して、根掘り葉掘りして「まさか災害」を防ごうではありませんか。
みなさん
現場には、過去の苦々しい災害経験がありますが、日が経ち、人が変わると風化、劣化しがちなものであります。現場は人も変わり、設備も、技術も材料も変わっていきます。災害教訓、対策を風化、劣化させないと同時に「進化」させる必要があります。
人間の五感を補うセンサ-機能の進歩には目を見張るものがありますが、これらを取り入れた、機械化、遠隔化、防御化、隔離化などの進化した設備対策が必要です。
災害が風化・劣化しないよう、対策が機能しているかどうか、行動も設備も管理も含めて、少なくともメモリアルデ-には謙虚に診断し、進化させましょう。
■チームワークの良い職場づくり
このことに多くの言葉を費やすのは止めます。毎日毎日、一緒に働いているわけですから、家族同然の仲間として、時に厳しく、時に優しく、叱咤激励しあってやっていきましょう。
私たちは社員であると同時に家庭人でもあり、いろいろな事情を抱えているものです。そんなことまで含めて、気配りのできる、チ-ムワ-クの良い、人間味溢れる職場でありたいと強く思います。
■改善・開発・提案型
100年続いた会社継続の原点は改善・開発・提案型にあります。そして、そのニ-ズは現場と顧客にあります。国際競争にさらされる鉄鋼現場であるからこそ開発ニ-ズはあるのです。厳しい高熱現場であるからこそ開発ニ-ズはあるのです。既成概念に捉われず、創造的に発想しましょう。
現場力とは安全に作業を遂行する力であり、設備整備力であり、突発・変化に対応できる力のことであり、それらが個人でも集団でも発揮される力のことです。それぞれの職場に課せられた課題を認識し、伸ばすべき強みと克服すべき弱みを整理し、チ-ムとしての課題と同時に、個人の課題を見える化することです。そして改善・開発型で果敢に攻める事です。この中で産まれる固有技術こそが更に発展するためのシ-ズになります。本業を極めること、改善・開発型であるということは会社の継続と発展と同意語なのであります。
現場で、現物を見て、現実を知り、改善・開発型で、自らの現場を働き易い職場にしましょう!胸を張れる、自慢の職場を作っていきましょう!
そういう社員で構成される生き生きとした魅力ある職場・会社に未来の社員が集まります。それこそが継続であり伝承であります。
ご安全に!
平成30年 元旦
株式会社アステック入江
社長 高 橋 正 幸