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【全社】2022年 社長年頭あいさつ
2022/01/04
真心を持って約束を守り
相手に対しての努めを誠実に果たす
1.はじめに
2.信用 信頼 信義 について
3.経営理念の実践
4.新しい価値の創造(改善・開発・提案型)について
5.行動指針について
6.三現主義について
社員ならびにご家族の皆さま、明けましておめでとうございます。
おかげさまで当社は今年、112周年を迎えます。
経営の原点すなわち社是、経営理念、行動指針を前面に据えて3カ年中期計画初年度をスタートしたいと思います。
会社スローガン
「信用 信頼 信義」
会社方針(基本スタンス)
■ 新しい価値の創造(改善・開発・提案型)
■ 人と地球にやさしい事業の推進
■ 会社の発展と社員の人生の調和
行動指針
■ 三現主義
■ 一味同心 (チ-ムワ-ク)
当社は社是として「信頼」を掲げていますが、「信頼」はそれまで積み重ねて来た過去の「信用」の上に立って、ならば、これからもという将来への期待も含めた概念です。そして、その両方の底辺に流れるのは、真心を持って約束を守り、相手に対しての努めを誠実に果たすという「信義」誠実の精神です。
本業の鉄事業では作業品質を問われていますが、今日、社業の4割を超える鉄関連事業では、モノづくりにかかわる製品品質が問われています。妥協のない品質管理と同時に、顧客ニ-ズに沿った規格への改善を当社からアプロ-チする提案型が信用、信頼の要であると鉄事業の歴史やセラミックス事業のこれまでの道のりからそう思います。勝手な解釈からの品質外れは信用、信頼の失墜となります。また、そうしたことが看過されない品質管理体制が求められています。ライン、スタッフ一丸となって現場、現物、現実を見て品質維持、改善を果たし、顧客の信用、信頼を得続ける必要があります。
「地球温暖化」「カーボンニュートラル」「新しい資本主義」「分配」などという言葉に象徴されるように、人と地球にやさしい社会の発展が共通語になる時代ですが、これらは、当社の経営理念と酷似しています。経営理念を前面に出し、将来を見据えた事業活動を展開しましょう。
1.新しい価値の創造を通じて人と地球にやさしい社会の発展に貢献する。
先輩たちがやっていた「利材」は「リサイクル」のDNA。ASTECのEは環境(Environment)のEから来ています。人と地球にやさしい事業展開をはかると機会ある度に社外に向けて宣言しています。
鉄事業においては水素還元にともなうプロセスの変更やスラグの熱回収や有効利用など数々の新断面が出てくると思います。
FM事業やセラミックス事業ではさらに環境、温暖化防止という観点から、技術革新が進むと思われます。
事業領域に確信を持ち、中期的展望をもって突き進んでいただきたいと思います。
現場においては、上記の大テーマとは別に、作業の安全性向上、3Mを克服した生産性の向上、高熱重筋作業の改善、夜勤回避、高齢者・女性の活用と課題、ニーズは山ほどあります。この山ほどある現場ニーズに対して、先輩たちがそうしたように、現場と技術が一体となって、ある時は直営を巻き込んで、改善・開発を進めることです。
課題は現場、現物、現実の中にあります。ヒントは既成概念に捉われない発想にあります。挑戦してみることです。そして挑戦した現物、現実をよく観察して、また創造的に発想して挑戦することをくりかえせば、答えを得ます。それが新しい価値の創造プロセスです。「オンリーワン企業」に通ずる道です。
2.会社の発展と個人の人生(生きがい)が調和する会社
会社発展の原動力は社員のやる気です。先輩たちは、職業的英雄心を持って堺、光、大分へと裾野を広げ、平炉から転炉、造塊から連鋳という技術革新に対応し、今日の礎を築いてくれました。この時の、寝食を共にして事業展開を図ってくれた先輩の姿に、継承すべき不偏の教訓があります。すなわち、やりがいのある課題と良い仲間がいて、初めて良い仕事ができるという「一味同心」の姿です。
スタッフはラインになりきって、どうすればより良い仕事をしてもらえるかを考え、ラインに提案することです。ラインはどういう課題を抱えているかをスタッフに相談しより良い方策のアドバイスを受けることです。そして、失敗は共有し、成功は共受することです。ラインとスタッフは常に2つで1つ、一心同体なのです。
更に、得られたものは、社員、株主、顧客、地域にも分配・還元するということです。こうした仕事のプロセスと成果還元の中に、社員の生きがいが形成されます。会社の発展と個人の生きがいの調和とはこうした姿だと確信します。
前提は安全第一です。いくら良い仕事、商品、発展であっても、働く者の血、犠牲の上にできたものは価値がありません。どんなことがあっても、自身と仲間の身体生命は守らねばなりません。
チームプレーのスポーツでは、プレー中も、間断なく声を掛け合っているように、現場でも、年齢や年数、役職に関係なく、間断なく、声を掛け合えるチームワークが必要で、そのためには、日頃から、なんでもザックバランに話し合える人間関係が大事だと思います。
指導という名の下での強圧や先輩・古参という立場からの過干渉に気を付けながら、コロナで失ったコミュニケーションを取り戻し、強化しましょう。
現場、現物、現実の三現が大切と耳にタコができるほど叫んできました。さまざまな面で浸透してきていますが、残念ながら相当な過去における不手際が放置されていた事案が幾つか発見されています。
これまでの慣習で長く行ってきた仕事であっても、疑問を抱くことがあったら、三現主義で原点に立ち返り、点検して、必要に応じて是正していただきたいと思います。任せるということと放任は異なります。必要な報連相はちゃんとやりましょう。信用と信頼はそういう信義の風土、相互理解のもとに形成されると思います。
社員の皆さん
世間ではSDGsという言葉があちこちで聞かれます。112年の歴史が教える信用、信頼、信義の精神のもと、人と地球にやさしい社会の発展に貢献できる会社、胸を張って自慢できる職場・会社を、一味同心、労使一体一丸となって創り、次の時代に発展的に継承していこうではありませんか! この道こそSDGsです。
ご安全に!
2022年 元旦
株式会社アステック入江
社長 高 橋 正 幸